「タラバガニのブラマンジェ」絶品ムースで広がるカニの風味

コクハク編集部
更新日:2021-05-26 06:00
投稿日:2021-05-26 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・都立大学のフレンチレストラン「SHEZ SOMA」の相馬公夫さんに、カニのうま味と風味が口いっぱいに広がる「タラバガニのブラマンジェ」のレシピを教えていただきました。

フレンチだけど手軽に気軽に

 自宅でフレンチ? ちょっとハードルが高いでしょ――。そう思ったアナタ、早計です。

 フレンチの世界に身を投じて約50年の相馬シェフは、20年前から料理教室も開催。講師と生徒が一緒に作る一般的なスタイルではなく、相馬シェフが調理するのを参加者が見て学び、出来上がった料理をワインと一緒に楽しむカジュアルな集まりです。

 相馬シェフが使うのは、店のテーブルに置いた家庭用のカセットコンロ。つまり、フレンチだからといって身構える必要はなく、手軽に気軽に考えていいのです。

 今週のダンツマは、その料理教室で特に生徒からの評判が良かった5品をピックアップ。どれも「見て美しい、食べておいしい」ものばかり。

「1品目はブラマンジェ。『白い食べ物』という意味です。柔らかいムース状にしたクリームに、カニの殻を使って風味をタップリと移します。辛口の白ワインはもちろん、日本酒にも合いますよ」

 濃厚ムースをパクッとやれば、口いっぱいに広がるカニのうま味と風味。

 お、おいしい!

材料

(A)
・タラバガニ脚 1本
・タマネギ 10グラム
・セロリ 10グラム
・生クリーム 100グラム
・牛乳 100グラム
・オリーブオイル 適量
・塩 ひとつまみ
・ベイリーフ(ローリエで も可) 1枚

(B)
・カイエンヌペッパー ひと振り
・ポン酢 大さじ1
・オリーブオイル 大さじ1

レシピ

(1)鍋にオリーブオイル(適量)を入れて熱し、みじん切りにしたタマネギ、セロリを軽くソテーする
(2)1に身を外したタラバガニの殻を入れて炒め合わせたら、生クリームと牛乳を加え、ベイリーフと塩ひとつまみを入れて強火にかける
(3)2が沸騰したら、ごく弱火にして30分間煮て味をクリームに移す
(4)3を裏ごしし、100グラムに対してゼラチン1グラム(分量外)を溶かし、塩で味を調え、型に入れて冷蔵庫で約5時間冷やす
「型はプリンカップを使いますが、なければ小さなボウルなどで代用してください」
(5)4を型から外して皿にのせ、(B)で味付けしたカニの身を飾ったら出来上がり

本日のダンツマ達人…相馬公夫さん

▽相馬公夫(そうま・きみお)
 1955年、宮城県生まれ。高校卒業後に料理の世界に入り、銀座の洋食店や仏料理店で研さんを積む。84年にフランス発のデパート、銀座プランタンにあった「ブラッセリー・ベルナール」に入店。シェフを務めた。98年、自由が丘に「CHEZ SOMA」をオープン。16年に現在の都立大前に移転した。20年間にわたって料理教室も開催する「フレンチの伝道師」。

▽シェ・ソーマ
 本格的なフレンチを手頃な値段で堪能できる人気店。「お客さまが安心して料理とお酒を楽しめるように」と、店内には高機能換気システムを設置。こういうところにもシェフとマダムの人柄が表れる。丁寧に手作りされた自慢の料理をひとつひとつ真空冷凍保存したテークアウトメニューも好評だ。東京都目黒区中根1―7―20 1F。

(日刊ゲンダイ2021年5月18日付記事を再編集)

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