市販のかば焼きで「ウナギの柳川鍋」 煮込む前にサッと炙る

コクハク編集部
更新日:2021-10-25 06:00
投稿日:2021-10-25 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・日本橋の鰻串焼き居酒屋「心天」の林成さんに、市販のかば焼きで作る「ウナギの柳川鍋」のレシピを教えていただきました。

鍋のつゆも市販のめんつゆを薄めて

 柳川鍋は、本来ドジョウを使うのがセオリー。それをウナギでアレンジしています。市販のかば焼きを使えば、ドジョウより簡単においしくできて重宝します。

「小鍋で煮込む前に魚焼きグリルでウナギをサッと炙ると、皮が香ばしくなって身もふっくらします」

 市販のウナギの温め方は初回で紹介した通り。まずタレを洗い流してから電子レンジで温めます。そこに改めてタレをつけて、魚焼きグリルでサッと炙ります。すでに火が通っているので、サッとで十分です。

「柳川鍋のつゆは、市販のめんつゆを薄めて使えば簡単。つゆ1に対して水2が分量だね」

 ささがきゴボウとウナギを準備さえすれば、ほぼ小鍋で軽く煮立てるのみ。回しかけた溶き卵が蒸れたら出来上がりです。好みの日本酒を買っておくことを忘れずに。

材料

・ウナギ 1匹
・ゴボウ 4分の1本
・卵 1個
・三つ葉 適量
(ワケギや青ネギでも可)
鍋のタレ
・麺つゆ 大さじ1
・水 大さじ2
・醤油 少々
ウナギのタレ
・氷砂糖 30グラム
・みりん 50㏄
・濃い口醤油 50㏄

レシピ

(1)《ウナギのタレ》をすべて鍋に入れて煮詰める。氷砂糖が溶ければOK(別添えのタレで代用するなら2へ)
(2)ゴボウの皮を包丁の背でこそげ落とし、ささがきゴボウにして水気を切る
(3)ウナギのタレを洗い流してから電子レンジで温め、1のタレをつけてから魚焼きグリルで皮目のみサッと炙る
(4)小鍋に2と3を入れ、《鍋のタレ》を注ぐ。中火で煮立て、溶き卵を回しかけたら、ふたをして火を止め、30秒蒸らす
(5)三つ葉などを散らし、好みで山椒を振って出来上がり

本日のダンツマ達人…仲島宏明さん

▽林 成(りん せい)
 中国福建省出身。沖縄留学で来日し、その後東京へ。新橋の「うな新」(閉店)で修業し、ウナギ職人の道へ。12年前に独立。ウナギの串焼きは、愛知・三河産を注文を受けてからさばく。「僕より包丁さばきが速い人は見たことない」

▽心天
 ウナギの串焼き居酒屋。骨と骨の間に残る赤身の「赤ばら」、その上の白身「白ばら」、皮を巻いた「串巻」など部位ごとに分けた串は、1本300円前後。ウナギの紹興酒煮(980円)をはじめオリジナルメニューも充実している。東京都中央区日本橋蛎殻町1―14―7。

(日刊ゲンダイ2021年10月15日付記事を再編集)

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