「ハタハタの唐揚げ 山椒あんかけ」あんかけで和食上級者に

コクハク編集部
更新日:2022-11-22 06:00
投稿日:2022-11-22 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神楽坂の「そば・郷土料理 九頭龍蕎麦本店」の長内宝生さんに、隠し味が効いた「ハタハタの唐揚げ 山椒あんかけ」のレシピを教えていただきました。

色々と応用が利く“あんかけ”は意外と簡単?

 カリッとしたハタハタの唐揚げに山椒が効いたあんかけが口の中で混ざります。しばし味わって、冷酒で流し込みます。

「ハタハタはスーパーの一夜干しコーナーに結構あります。うろこを取る必要もなく、下処理が簡単。揚げたら尻尾まで食べられます」

 油を使う料理はハードルが高いけど……。

「油は処理が面倒なので少なめの油で揚げ焼きにする感じです。ハタハタにまぶした片栗粉が油を吸ってくれます。5分ほどで作れちゃいますよ」

 あんかけは山椒が隠し味。

「お店ではそばだしの甘汁を使っていますが、市販の白だしで代用できます。山椒の実は季節のときにたくさん手に入れてボイルすれば冷凍保存できます。瓶詰の山椒も牛丼やうどんなどに使えて食の幅も広がりますよ」

 今回は福井産の昇竜マイタケが入っていましたが、季節のキノコを入れればさらに引き立ちます。あんかけはほかの料理に応用が利いて、意外と簡単。ぜひとも身につけたいものです。

【材料】(2人前)

・ハタハタ一夜干し 3匹
・白ネギ(1本の半分くらいの大きさの皮1枚) 5グラム
・三つ葉 5グラム
・実山椒(瓶詰) 10粒
・片栗粉 適量
・油 適量

<タレ>
・白だし 100㏄
・水 80㏄
・水溶き片栗粉 5グラム

【レシピ】

(1)ハタハタを腹から開く。

(2)山椒を包丁で潰す。

(3)白ネギを白髮ネギに切り、水で洗う。

(4)白だしに水と、水溶き片栗粉を溶く。

(5)4を火にかけて、山椒を入れて混ぜ、とろみがついたら火を止める。

(6)ハタハタに片栗粉をまぶして、フライパンで両面をキツネ色になるまで焼き上げる。

(7)6にあんをかけ、ネギと三つ葉をたっぷりのせて盛り付ける。

本日のダンツマ達人…長内宝生さん

▽長内宝生(おさない・ほうせい)
 1983年、熊本県生まれ。高校卒業後に上京し、なだ万で5年間修業。四谷荒木町・鈴なりの立ち上げに関わり、浦和の高砂、パークホテル東京の花山椒などの懐石料理、牡蠣専門店などで日本料理の経験を重ね、九頭龍蕎麦3店の料理長に。

▽九頭龍蕎麦本店
 飯田橋駅から神楽坂を上り徒歩5分。大根おろしをのせて汁をかけて食べる名物・越前おろし蕎麦と郷土料理のお店。福井が位置する北緯36度地帯は蕎麦栽培に適しており、玄蕎麦の希少な在来種がある。塩ウニやへしこ、味噌豆腐など福井のこだわり料理や地酒が豊富。越前おろし蕎麦を広めた老舗「うるしや」(福井県越前市)を買い取り復活させ、田町店も開業した。

 東京都新宿区神楽坂3-3

(日刊ゲンダイ2020年9月9日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


玉味噌の風味とナスが溶け合う「米ナスの田楽牛肉添え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉県・流山市の老舗割烹「割烹柳家」の青柳宏幸さ...
「きのこのマリネ 半熟卵添え」一晩寝かせてマイルドな味に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・豊中市のフレンチ「ビストロ・リッペ」の中尾...
【パクチーえび餃子】パクラー集合! お好みで追いパクも♡
「仲良しメンバーで年末集まろ~!」「鍋パーティーしよ~!」などとワイワイごはん会の計画を立てている方に朗報です!(笑)今...
ぐっち夫婦 2020-01-15 14:57 フード
外はカリッと中はふわっふわ「ジャガイモとツナのフリコ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学のイタリアン「あつあつ リ・カーリ...
砂肝の皮を使った「砂肝ポン酢」 コリコリ食感がやみつきに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺の焼き鳥店「焼き鳥 しょうちゃん」の...
すし酢を使ってまろやかな味に「トマトとバジルのマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は札幌・すすきのの居酒屋「おばんざい屋 まる」の平...
「シュークルート」寒い夜は煮込み料理で体の芯から温まろう
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草橋のビストロ「ジョンティ」の斎藤光さん...
「数の子の芋サラダ」定番のポテトサラダが“和”のおつまみに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司...
おなじみのスナック菓子が大変身!お手軽「ポテサラ明太」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町の和食料理店「いわ瀬」の望月洋介さん...
銀座の名店の味を自宅でも!ヘルシーな「季節野菜のマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフレンチ「ルヴァン・エ・ラ・ヴィアン...
肝を加えてコクを出す「サンマとクリームチーズのリエット」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は沖縄・那覇のビストロ「Refuge」の大城忍さん...
ボージョレに合う!はちみつが隠し味のコク旨♡カプレーゼ
 この時期が来ると、デパートやスーパーの食品売り場は(待ってました!? の)“ボージョレムード一色”になりますね♪ ぐっ...
ぐっち夫婦 2020-01-15 14:56 フード
「コンビーフのトマト煮」簡単&豪快調理なのに優しい味わい
伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「純米酒 三品」の稲原春香さんに...
「ホタテと春菊のワサビ和え」茹でずに焼くのが味の決め手
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は埼玉県・浦和の懐石料理「日に日に新」の木下泰司さ...
お肉を使わないからサッパリヘルシー「白いマーボー豆腐」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・小樽のロードレストラン「シルフィード」の...
「タコ、ジャガイモ、オリーブのサラダ アンチョビー風味」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・福島のフランス料理店「ミチノ・ル・トゥール...