「カマ焼きポン酢和え」コツは少し値が張るポン酢を使うこと

コクハク編集部
更新日:2020-01-31 06:28
投稿日:2020-01-31 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さんに、魚のカマ焼きをひと工夫した「カマ焼きポン酢和え」のレシピを教えていただきました。

ダシ昆布の裏ワザも

 白身の魚が持つ自然な甘味と、鼻に抜けるフレッシュなポン酢の風味が上品なおいしさを引き出しています。クイクイと杯を重ねてしまうおツマミです。

「今回はマダイを使いましたが、そこはマグロでもブリでもいいです。魚のカマってスーパーでも余り物として安く売られていますよね。手に入りやすいんです。でも、それに塩を振って焼くだけだと面白くない。簡単ですが、ひとつ工夫しています」

 味の決め手になるのはポン酢です。ここは少し値が張るものを使った方がいいんだそう。

「ウチで使うポン酢は自家製で、瀬戸内の良質なダイダイだけを使っています。ダイダイって大量に搾り続けると手が酸でパンパンに腫れてしまう。それでも無添加の手作りは、やっぱり味が違うんです。家庭でも、果汁がふんだんに入った高級品を使うことで、料理屋の味に近づけるはず。面倒でなければ、別の容器に移したポン酢にダシ昆布を浸しておくと、コクがプラスされますよ」

 それほど手を加えないだけに、素材の良さがおいしさにつながります。

【材料】

・魚のカマ(マダイ、ブリなど) 100グラム
・塩 少々
・ポン酢 適量
・刻みネギ(長ネギを小口切りに) 5グラム

【レシピ】

1. 魚のカマに適度な塩を振り、しっかり焼く。
2. 焼きあがった魚のカマを冷まし、骨が入らないようにほぐす。
3. ほぐした身に刻みネギを加え、ポン酢で味付けする。

本日のダンツマ達人…野津宏太さん

▽のつ・こうた
 10歳で実家の飲食店を手伝い、中学~高校時代にはホールや厨房で料理の世界に触れてきた。高校卒業後、父親が経営する出雲料理の店「山頭火」で本格的に修業し、24歳で独立。赤坂で「出雲」を表現している。今回は全てゲンダイ読者のためのオリジナルメニュー。

▽がっしょいずも
 2012年5月、「出雲の最高峰」をテーマにオープン。“がっしょ”は出雲弁で「一生懸命」の意味。出雲に行っても手に入らないような最高級の食材を使った料理の数々で、舌の肥えた美食家をうならせている。

東京都港区赤坂3―21―142F
℡03・3589・3070

(日刊ゲンダイ2019年2月26日付記事を再編集)

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