「ポッロ・フリット」イタリア唐揚げは“一夜漬け”で仕込む

コクハク編集部
更新日:2020-05-20 06:00
投稿日:2020-05-20 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回はミシュランの「ビブグルマン」にも選ばれた、東京・門前仲町のイタリアン「トラットリア ブカ・マッシモ」の大沼清敬さんに、鶏肉を一晩漬けた「ポッロ・フリット」のレシピを教えていただきました。

揚げるのが面倒ならソテーでも

 イタリアでから揚げといえば、これ。本来は胸肉の皮をむいて使うそうですが、スーパーなどで材料を買うときは、あらかじめ皮がむかれて処理されているささみを使う方が効率的です。

「イタリアでは子牛やウサギ、鶏の肉を“カルネビアンコ(白い肉)”と呼び、揚げ物に使うことが多いんです。肉を一晩漬けておくのは、香りを移すため。風味が増しますよ」

 揚げるのが面倒なら、多めの油でソテーしてもOK。衣が淡いきつね色になったところで取り出し、皿に盛れば出来上がりです。

 食べる前に塩を振り、レモンをギュッと搾って、ホクホクでサクサクを頬張ります。ショウガやにんにく、醤油で下味をつける一般的な和風のから揚げよりも、繊細で上品な味付け。衣に混ぜたチーズが、うま味をプラスしてくれます。ビールがどんどん進むおツマミです。

【材料】

・鶏のササミ 370グラム
・塩(鶏の1%) 3.7グラム
・レモン・スライス 2分の1個
・ローズマリー 1枝
・チューブにんにく 少し
・薄力粉 適量
・パルメザンチーズ(薄力粉と同量) 適量
・卵 1個

【レシピ】

1. 鶏のササミを半分に切って塩を振り、レモンのスライス、ローズマリー、にんにくと絡めてタッパーに入れマリネし、冷蔵庫で一晩置く。
2. 薄力粉とパルメザンチーズを1対1の分量で混ぜる。
3. 1を溶き卵にくぐらせてから②をまぶし、180度の油で4分揚げる。仕上げに塩(好みでコショウ、いずれも分量外)を振る。

本日のダンツマ達人…大沼清敬さん

▽おおぬま・きよたか
 1977年、埼玉県生まれ。高校卒業後に働いた洋食レストランで多様な食材を使うパスタのうまさに目覚め、イタリア料理の道に。都内や伊フィレンツェで修業後、29歳で丸の内の「デリツィオーゾ・フィレンツェ」でシェフとなり、39歳で独立、門前仲町に店を構えた。

▽トラットリア ブカ・マッシモ
 大沼シェフがイタリア滞在中に食べていたトスカーナ地方の料理が中心。小皿の野菜をいくつか頼んだあとで、ワインと一緒にメインの炭火焼きを楽しむ客が多い。客の7割がリピーターで、根強いファンが通う名店。ミシュランの「ビブグルマン」(安くてオススメできる店)にも選ばれている。江東区富岡1―24―11。

(日刊ゲンダイ2019年6月14日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


ワインに合う「山ゲソ」 山芋は粗く食感が残るように切る
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...
シンプルがいい「白身魚とポテトの蒸し煮ピスタチオソース」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西大橋駅近くのイタリアン「トラットリアパッ...
サッと煮てザルに上げる 軟らかい「砂肝と明太子のマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡・中央区にある「博多料亭 稚加榮」の平山克浩...
「イワシの焼売揚げ」見た目も食感もインパクト大なプロの技
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
「しらすと卵の炒め物」所要時間3分!中華の定番をおウチで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は神奈川県・横浜市にある「中国料理壱龍釜」の唐子庭...
女子ウケ重視の「ブリ大根」 身がプリッとしてタレに絡む!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は熊本・熊本市内の創作居酒屋「食家 螢」の村岡恭臣...
ハイボールが進む「豚バラの3日干し」 うま味をギュッと凝縮
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿ゴールデン街にある「ぱいんつりー」の村...
野菜不足の男性に♡【切り干し大根のおつまみ副菜】で攻める
 ホームパーティーや彼氏の家で、「おっ? 家庭的だな~!」って思われちゃうかもしれない副菜メニューをご紹介します! 気合...
ぐっち夫婦 2020-02-13 15:19 フード
「ポン酢カボチャ」意外な組み合わせでカボチャの“新境地”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の蕎麦居酒屋「のぶ庵」の三宅泰子さんに...
これぞ王道「ウイスキーチキン」甘辛で香ばしいテリヤキ味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・東銀座のフレンチビストロ「イバイア」の深味...
のどと胃腸に優しい紅白料理「カブと赤カブ ニンニク和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代々木上原の「吉田風中国家庭料理ジーテン」...
誰が作っても失敗しない!「棒々鶏」は簡単&作り置き向き
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山の煮込みダイニング「Choi.S」の...
「豆腐と玉ねぎのからし和え」自家製からしドレッシングで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
「厚切りベーコンの酒粕漬け」あぶった香りだけでも飲める!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の立ち飲みの割烹料理店「さかづき」の坂...
「マカポテサラダ」銀座の女性への心配りが込められた一品
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の和食とワインのお店「時喰み」の佐々木...
天日干しで甘さを引き出す「大根の醤油漬け」のひと手間
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・幡ケ谷にある「餃子の店 您好」の野坂由郎さ...