「焼きナスのナムル」素材の味を生かして薬念の思想を味わう

コクハク編集部
更新日:2020-06-10 06:00
投稿日:2020-06-10 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・谷中の焼肉店「焼肉 炭聖」の許聖周さんに、素材の味が引き立つ「焼きナスのナムル」のレシピを教えていただきました。

薬食同源を味わう

 朝鮮料理には、「ヤンニョム」という言葉があります。

 薬味や香辛料を含む調味料の総称で、漢字では「薬念」と書くのだそう。薬食同源という思想がそこには根付いています。

 許さんが、料理に化学調味料や合成保存料を一切つかわず、調味料も自家製にこだわるのは、そのため。

 今回の「焼きナスのナムル」も、素材の味が引き立つ一品。「ナスのナムル」ではなく、「焼きナスの」というところがポイントです。

 じか火で皮を焼いたナスの実は香ばしく、ほのかな苦味があります。これが、粉唐辛子の辛味をピリッと効かせたポン酢にピッタリ。最後に、風味とコクをプラスするごま油を垂らしかけるのをお忘れなく。

【材料】

・ナス 1本
・ポン酢
・かつお節
・白ゴマ
・粉唐辛子
・小口切りした万能ねぎ
・ごま油
(各適量)

【作り方】

 ナスの表面をじか火であぶり、氷水に入れて皮をむく。下処理したナスの水気をキッチンペーパーで取り、一口大に切る。その上にポン酢以下の材料をかけ、最後にごま油を垂らしかけたら完成。

本日のダンツマ達人…許聖周さん

▽ほ・そんじゅ
 1983年、東京都生まれ。高校卒業後、モランボン調理師専門学校で朝鮮料理を専攻。荒川区の有名焼き肉店で研さんを積み、2010年に独立。従来の焼き肉店の枠に収まらない、独創的なメニューを生み出す。トリュフオイルを利かせた人気メニュー「和牛モモと海老ホタテのフュージョン」などフレンチをはじめとする洋食にも造詣が深い。

▽やきにく たんせい
 許さんが10年に根津本店、15年に谷中店をオープン。化学調味料は一切使わないとあって、素材へのこだわりは人一倍。自慢の肉はA5ランクの黒毛和牛のみを使用。産地やブランドより肉質そのものを重視する。食肉卸店を営む家に生まれ育っただけに、目利きは本物。予約必須の人気店だ。谷中店はワイン、日本酒が充実する。台東区谷中7―18―16。

(日刊ゲンダイ2019年8月16日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


高校生発案! ペヤング たこめし風やきそば 2022.2.24(木)
 先日コンビニで、不思議な商品を見つけました。その名も「ペヤング たこめし風やきそば」。おいおい、まるか食品さんよ。たこ...
「カイチャオムーサップ」THEおふくろの味♡タイ風オムレツ
伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・恵比寿の「ガパオ食堂」のピーボーさんに、タイ...
「秘伝の万能ドレッシング」最強!お酒を呼ぶサラダが完成♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・恵比寿の「ガパオ食堂」のピーボーさんに、サ...
浅草の老舗天ぷら「三定」実食レポ 2022.2.19(土)
 東京・浅草グルメといえば天ぷらですよね。浅草には、天ぷら屋がたくさんあるので、いつも迷ってしまいます。どのお店も大盛況...
「キュウリのソムタム」甘辛酸っぱいドレッシングが後を引く
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・恵比寿の「ガパオ食堂」のピーボーさんに、甘...
「カレーの聖地」神保町で極上カレーランチ 2022.2.17(木)
 近年じわじわと人気を集めている「南インド料理」。筆者も大好きです。  こっくりとしたカレーをナンで食べるおなじみの北...
「イカの醤油バターソテー」焦がしバターと醤油の香ばしさ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
「ジャガイモグラタン」食材の特性を生かした家庭料理
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
「ムール貝の白ワイン蒸し」酒蒸しは飲むお酒に合わせて選ぶ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
脱マンネリ! 丸ごとレモンで“レモン湯豆腐”2022.2.10(木)
 住宅街に突如現れるこちらのなにやらおしゃれなオレンジ色の建物。なんと「青果ミコト屋」という八百屋さんなんです。 ...
甘いものが苦手な彼に♡ラムトリュフとトリュフ餅はいかが?
 恋人の祭典となっている「バレンタインデー」は、日本では女性から男性にチョコレートを贈る文化が根づいていますよね。けれど...
並木まき 2022-02-08 06:00 フード
ご当地スイーツ青森編♡ お手頃価格でネットでも買える3品!
 青森を代表するご当地スイーツといえば、ラグノオの「パティシエのりんごスティック」や「気になるりんご」がチョー有名ですが...
「ニンジンのパスタ仕立て カニを添えて」生ニンニクが◎
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
韓国おやつ「ホットク」作ってみた! 2022.2.5(土)
 最近の韓国グルメといえば、チーズハットクやトゥンカロンが話題ですが、「ホットク」も根強い人気があるのを知っていますか?...
「皮のぬた」魚の皮のイメージが変わった、ゼラチン最高!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・品川の「あじろ定置網」の西潟正人さんに、ゼ...
疲れた胃腸の救世主!「おかゆ」のススメ 2022.2.3(木)
 昨年末に盛大な食あたりをしてから、どうにも胃腸の調子が芳しくありません。先日も胃痛&下痢に悶絶しておりました。  し...