「たっぷりキノコのアヒージョ」キノコは“事前に冷凍”がコツ

コクハク編集部
更新日:2021-09-23 05:00
投稿日:2021-09-22 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・築地のイタリアンバル「TIME」の時任健一さんに、アンチョビーのうま味とニンニクの風味が秋の味覚を引き立てる「たっぷりキノコのアヒージョ」のレシピを教えていただきました。

あらかじめ冷凍すると、うま味が格段に増す

 旬を迎えるキノコは、焼いてよし、煮てよし。鍋の具にしてもおいしいもの。今回は、バルの定番アヒージョです。

「店ではポルチーニ茸を使いますが、スーパーの食材で作るならマッシュルームなどで十分おいしい」(時任さん)

 ポイントは、キノコ類をあらかじめ冷凍しておくこと。キノコ類は凍らせることで繊維質が壊れ、うま味が格段に増します。多めに冷凍しておけば、いろいろなソテーやパスタなどにも使えて汎用性が高いですよね。覚えておくと便利です。

 グツグツと煮え立つオイルに、食欲をそそるニンニクの香り。フォークですくって口の中へ運ぶと、アンチョビーのうま味と塩味、ニンニクの風味、唐辛子の辛味が複雑に絡み合い、秋の味覚を引き立てます。

 熱くなった口の中を白ワインで冷やすと、口の中でサウナと水風呂を繰り返すみたいで、気持ちがキリッと締まります。体も温まったような。

 バゲットにのせてパクリと頬張るもよし。バゲットをそのままオイルに浸すもよし。バゲットとキノコ、オイルの三位一体は抜群で、手が止まらなくなること請け合いです。

材料

・シメジ・マイタケ・エリンギ・エノキ 各20グラム
・マッシュルーム 4個
・オリーブオイル 100㏄
・ニンニク 1片
・鷹の爪 2分の1本
(半分に割りタネは取り除く)
・アンチョビー 1切れ
(ペースト状なら小さじ1)
・塩 適量
・コショウ 適量
・バゲット 好みで

レシピ

(1)シメジ、マイタケ、エリンギ、エノキは石づきを切り落とし、適当な大きさに切る。マッシュルームは半分に切る
(2)大きいボウルでキノコ類を混ぜ合わせる
(3)2をラップで密閉し、2~3時間ほど冷凍庫に入れる
(4)スキレットなどの耐熱皿にオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪、アンチョビーを入れ、アンチョビーをつぶしながら弱火で加熱。ニンニクの香りが立ったら、冷凍していたキノコを加え、ほぐしながらさらに加熱する
(5)煮立ってきたら、塩・コショウで味を調え完成

本日のダンツマ達人…時任健一さん

▽時任健一(ときとう・けんいち)
 1977年、東京都生まれ。「くつろいでもらえる時間と空間を提供したい」という思いから、2012年に「TIME」をオープン。

▽TIME
 赤い木目調のシックな店内で、食事とワインが楽しめる。ワインは常時50本以上用意。都内ではほとんど流通しない幻の伊豆牛のサーロインステーキは一食の価値アリ。中央区築地2―11―3 ウィンド築地ビル1F。

(日刊ゲンダイ2021年9月15日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


「あげ納豆」うま味調味料のちょい足しでお店の味に大変身
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・祐天寺のもつ焼き店「ばん」の小杉潔さんに、...
「白魚の卵とじ」お出汁をたっぷり吸った白魚を卵と一緒に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さ...
胃袋狙い撃ち!彼に作ってあげたいハンバーグでキーマカレー
「オトコの胃袋をつかんだら勝ち!」とはよく言ったものですが、実際に料理上手の女性は人気が高いですよね。だったら、善は急げ...
ぐっち夫婦 2020-01-15 15:03 フード
「豚のスペアリブのみそ漬け」お肉好きにはたまらない一品
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ 」の市川路朗さん...
表面のチーズが焦げたら食べ頃「トマトとツナのチーズ焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
シンプル調理の「チキンと野菜のグリル、サルモリリオ添え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の隠れ家イタリアン「ピノサリーチェ」の...
コンビニチキンにかけるだけ…究極のお手軽「棒々鶏」レシピ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・阪東橋の広東料理店「壱龍釜」の唐子庭さんに...
外はパリパリ、中はとろ~り「タラ白子のカダイフ焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・北新地の人気店「カラーズ」の加藤吾郎さんに...
「シバ漬けと茗荷のゴマ油和え」「チーズの煮切り醤油づけ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・歌舞伎町で25年営業の老舗「ぱいんつりー」...
「蒸し鍋」ひと手間加えたオリジナルポン酢でプロの味に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は熊本市の創作居酒屋「旬家はちどり」の喰田信治さん...
野菜不足を感じたら…さっぱりおいしい「すし屋のサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島のそばの名店「のぶ庵」の三宅泰子さんに...
令和初ハロウィン おうちで“デリ風かぼちゃサラダ”もいいね
 10月の定番イベントとなったハロウィン! 今年も各地ではイベントが行われるのでしょうか。友人と街に繰り出すのも楽しいで...
ぐっち夫婦 2020-01-15 15:02 フード
「スペイン風目玉焼き」アツアツとろ~り半熟卵が味の決め手
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・東銀座のビストロ「イバイア」の深味雄二さん...
「鶏ササミ春巻き」2度揚げすることでパリッとした食感に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代々木上原の中華料理店「吉田風中国家庭料理...
「穴子おこわ」ちょっとお腹に入れたいときの“おしのぎ”に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の割烹「まめ多 」の降旗壽眞子さんに、...
「ナスの揚げ浸し」揚げ油にごま油をちょい足しで風味アップ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・麻布十番の有名鮨店「鮓職人 秦野よしき」の...