おもてなし料理にもなる「コンビーフのリエット仕立て」

コクハク編集部
更新日:2019-06-12 19:15
投稿日:2019-06-05 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のフレンチ「ガンゲット・ラ・シェーブル」の田口昌徳さんに、混ぜるだけですぐに出来る「コンビーフのリエット仕立て」のレシピを教えていただきました。

口の中でじわ~っと広がる濃厚な肉のうま味

「『ダンツマ』っていう男らしいタイトルにぴったりだなと思って」

 オーナーシェフの田口氏が目尻を下げながら教えてくれたのが、このレシピです。少ない材料をただ混ぜ合わせるだけ。疲れて帰宅したときも簡単に作れるのがありがたいですね。肉料理を得意とする田口シェフのアイデアにかかれば、瞬く間に本格派のリエットが出来ちゃうんです。

 塩漬けした牛肉のうま味をギュッと詰め込んだコンビーフの缶詰。しかも、大手老舗メーカーのそれは味が完成されているため、新たに塩を加える必要もありません。他の調味料も必要最小限で済みます。

 しいてコツをあげるとすれば、「マヨネーズはカロリーや糖質がオフされたものではないものを使うこと。それに、前日や朝に作り置きなどせず、食べる前に作るということぐらいかな」(田口シェフ)。

 牛の生乳で作られたフロマージュブランは、やや硬めのヨーグルトのような見た目のフレッシュチーズのこと。少量カップ入りで近所のスーパーで売られているのを見かけても、実際に買い物かごに入れるのをちゅうちょした人も少なくないのでは。ですが、これほどコンビーフとマッチするなんて驚き。薄ピンク色で、見るからに食欲をそそります。口の中でじわ~っと広がる濃厚な肉のうま味と滑らかな舌触りに思わず頬が緩んでしまいますね。

【材料】

 

・ノザキのコンビーフ(缶詰) 1缶(100グラム)
・フロマージュブラン 大さじ2
・市販のマヨネーズ  大さじ1
・黒コショウ(粗びき) 大さじ1

【レシピ】

 

1. ボウルにコンビーフを入れ、フォークなどでほぐす。
2. 1に他の調味料をすべて入れ、空気を含ませないようにゴムベラなどで混ぜ合わせる。
3. 2を器に盛り、ピクルスとフレンチマスタードとパン(分量外)を添え、黒コショウを引いて出来上がり。

本日のダンツマ達人…田口昌徳さん

▽たぐち・まさのり 
 広島出身のカープファン。今はなき東京・本郷の一軒家フレンチ「ル・リス・ダン・ラ・バレ」などで修業したのち、31歳で独立。95年に同じ西浅草エリアでフランス料理店「ラ・シェーブル」を開業して以降、2000年には焼き鳥店「萬鳥」をオープン。当時は珍しかった焼き鳥にワインを合わせるスタイルを提供した先駆けだ。現在は一本化し、これまでの集大成ともいえる気軽でおいしいワインと料理を出す食堂スタイルで、オープンキッチンで熟練の腕前を振るう。特に鳥料理はシェフの真骨頂、「ひな鳥の半身揚げ」は必ずオーダーしたい。

▼ガンゲット・ラ・シェーブル
 国際通りから一本入った下町情緒ある区画にあるワイン好きのグルマンたちが集う店。信頼するインポーターから仕入れるワインは充実のラインアップ。グラス、カラフェ、ボトルで楽しめる。
東京都台東区西浅草2―2―13
℡03・3845・4430
営業時間 昼飲み愛好者にはたまらない、14~23時まで通し営業 火曜・第2水曜休

(日刊ゲンダイ2018年7月18日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「ささっ」と作れて「とっても」おいしいアボカドのおつまみ
 秋になるとお酒をゆっくり飲みたくなる。そんな日も増えてきませんか? そこで簡単に作れる1品をご紹介します!
ぐっち夫婦 2020-11-10 19:05 フード
自分好みの味に…黄金比率で仕込む「自家製サーモンマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草橋のビストロ「ジョンティ」の斎藤光さん...
噛めばジュワッ!名店仕込み「カニと根三つ葉のだし巻き卵」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司...
普段使いの材料だけで作る「ふわふわ卵の海苔あんかけ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町の和食料理店「いわ瀬」の望月洋介さん...
ひと手間かけた「鮭の竜田揚げ」 濃い味付けにお酒が進む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
アサリたっぷり! 具だくさん「魚介のパスタ」はメインにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
ビールが進む「鶏ネギの塩焼き」パリッパリの鶏皮が香ばしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
「ワタリガニと壬生菜のとんぶり和え」薄味仕上げの上品小鉢
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司...
デザートみたいなおつまみ「ナガノパープル白和え」の意外性
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町の和食料理店「いわ瀬」の望月洋介さん...
「マグロと納豆のユッケ」何にでも!万能ユッケだれの作り方
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
スープも絶品!手羽元と手羽先で作る「鶏肉のトマト煮込み」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
鰹節がうま味を引き出す「アボカドとカニと生ハムのサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフレンチ「ルヴァン・エ・ラ・ヴィアン...
旬の牡蠣を使って平たいお皿で作る「牡蠣の中華風茶碗蒸し」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は沖縄・那覇のビストロ「Refuge」の大城忍さん...
「牛もつとキノコのバター炒め」こってりなのにさっぱり!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
「エビとエリンギの炒め」タレが絡んだ具材の食感を楽しむ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・幡ケ谷にある「餃子の店 您好」の野坂由郎さ...
さつまいものおいしい季節に!中華風でおかず&おつまみにも
 秋になると店頭に並ぶさつまいも。今回はエビと組み合わせておいしい1品を作ります! おかずにもおつまみにもなるので、ぜひ...
ぐっち夫婦 2020-11-10 19:04 フード