「初めてのオレンジワイン」に超絶オススメの1本です♪

市野瀬瞳 フリーアナウンサー
更新日:2023-05-31 06:00
投稿日:2023-05-31 06:00

注目度マシマシのオレンジワイン

 近年注目されるようになったワイン界の新ジャンル――それは、オレンジワイン! マイナーなようで、人気と知名度はじわりじわりと高まっています。

「えー? ワインってブドウから造られるのに、なんでオレンジが原料なの!?」なーんて思った方は要注意! 大恥をかきますよぉ!(汗)

 今回はサクッとマスターできる、“通っぽく”思われるためのオレンジワインの基礎知識と、まだ飲んだことがない方に超オススメの1本をご紹介します♪

白ワインのブドウを使って、赤ワインの製造方法で造る

 オレンジワインとは、白ワイン用の白ブドウを原料に、赤ワインの製造方法で造られるオレンジ色に近いワインのこと。琥珀(アンバー)色にも近いことから「アンバーワイン」と呼ばれたりもします。

 白ブドウの果皮、種、果汁をすべて一緒に漬け込んで醸造することで果皮中に含まれる風味成分やタンニンが果汁中に抽出され、長期熟成も可能な豊かで複雑な味わいのワインになるんです。

 この“製法マジック”によって、白ワインと同じブドウを使ってもポリフェノールを多く含み、酸化に強いワインが造れることから、酸化防止剤である亜硫酸を全く使わない、もしくはごく微量しか使わない生産者が多いんですよ!(なので、オーガニック大好き女子たちには超オススメ♡)

めちゃくちゃ独特な香り

 なんとな~く新しいと思われがちのオレンジワインですが、実は起源は意外と古く、コーカサス地方の国・ジョージアでは、紀元前6000年頃から生産されていたんです!(驚)

 そんな“最古のワイン製法”とも言われるオレンジワインの特徴は、美しく透き通るオレンジ色に、強めのタンニン、時には苦味を感じる豊かな味わい。

 そして、なんと言っても香りが独特で、潰したリンゴ(モノによっては漬物のような香りが強く、好き嫌いが分かれやすい!)、アーモンド、フローラル、蜂蜜、トーストパン、植物的なアロマなど様々です。

 一般的には、ピノ・グリ、リースリング、日本の甲州ブドウといった果皮の色を抽出しやすい品種から造られることが多いのですが、この3品種ではなく、ペドロ・ヒメネス種(シェリーの主要品種として有名)で造られたオリジナリティ溢れる、非常に珍しい1本を北野エースで発見しました!!!

超絶オススメの1本!

『ペドロ・ヒメネス レゼルバ』(1450円・税抜き)。

 グラスに注ぐと、オレンジ色ではなく意外にもイエロー寄り。淡い色合いのオレンジワインには初めて出会いましたが、色のヒミツは通常よりも早い時期に収穫されたから。んー、澄んだ輝きに癒されます♡

 香りは、一瞬、濃いめの白ワインのように思いきや、そこは正真正銘、しっかりとしたオレンジワインらしさ全開。やさしいお花の香りの中に、若干、草や木の根っこを彷彿とさせる地球から湧き出てくるようなアース的な香りも……。

 時間が経つとバニラやバター、甘やかな桃のような香りも出てきます。

初心者でも飲みやすい&親しみやすい♡

 で、特筆すべきはココ!

 オレンジワインは漬物のような少し酸化した独特の香りが立ちやすいのですが、この1本はそのクセがほぼなく、初心者でも飲みやすく、親しみやすい風味に造られています!

 口に含むと想像よりタンニンは穏やかで、スッと喉を通りながらも舌にしっかりと残るブドウの存在感。クリーンでバランスが良く果実味溢れ、「ナチュラルなおいしさ」ってこういう味わいなんだろうな~と感じるワインです。

料理のジャンルはなんでもこい!?

 白ワインのようで白ワインじゃない(なぜなら赤ワインの製法で造られているから!)オレンジワインは、魚介料理全般にはもちろん、中華料理から和食、揚げ物までなんでもこい。多種多様な料理とペアリングしやすく、優秀なところも魅力です♪

 さらに、開栓から2日後に飲んでも味わいに変わりがない……いや、むしろおいしくなってる!?

 白、赤、ロゼに次いで「第4のワイン」とも呼ばれるオレンジワインを知っているだけで、アナタ様はもう立派なワイン通(に見えること間違いなし!笑)。

 オレンジワインネタ、ぜひ飲み会の席でサラっと口にしてみてください♪ そしてどうぞ躊躇せずに、とにかく飲みやすくクセのないこの1本で、オレンジワインデビューしてくださいね♡

市野瀬瞳
記事一覧
フリーアナウンサー
1984年12月25日新潟県生まれ。横浜国立大学在学中、女子大生リポーターとしてテレビデビュー。大学卒業後、NST新潟総合テレビの局アナになり、2012年に中京テレビに移籍。2020年にフリーアナウンサーになる。ラジオのレギュラー出演をはじめ、2021年には日本テレビ「踊る!さんま御殿!」に出演し話題となった。

2021年10月にJ.S.A.認定ワインエキスパートの資格を取得。2022年7月にはワイン国際資格であるWSET(Wine & Spirit Education Trust)Level 3に合格。2021年11月、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会認定の「唎酒師」、2022年10月、ドイツワインケナー、日本酒と焼酎の知識に特化した「J.S.A.認定SAKE DIPLOMA」、2023年1月に「NAPA VALLEY WINE EXPERT」、2023年2月「J.S.A.ワイン検定認定講師」、2023年4月「日本ワインアドバイザー」を取得。

現在、東海ラジオ「Saturday Flavor」、MBSラジオ「クリス松村のザ・ヒットスタジオ」のレギュラー、テレビCM「みどり法務事務所」に出演中。

XInstagramYouTubeオフィシャルブログ事務所HP

関連キーワード

フード 新着一覧


トマトソースを絡めるだけ「ラタトゥイユ ベーコン添え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
めんつゆLOVE「とろ~り豆腐あんかけ」で寒い日はポカポカに
 まだまだ寒い冬におすすめのアツアツ料理をご紹介! 体の中からほっこり温まるとろ~りあんかけをかけた簡単豆腐料理です。味...
ぐっち夫婦 2020-03-02 10:26 フード
「カボチャとベーコンのキッシュ」おひとりさまにいいサイズ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
コンビニで売っているもので作る「コンビーフらっきょう」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木の「オステリア ナカムラ」の中村直行...
「牛モツのトマト煮込みの助六焼き」油揚げを使うアイデア
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のイタリアン「La coccola」...
「サトイモとひき肉の煮物」冷凍サトイモを使えば包丁いらず
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山の煮込みダイニング「Choi.S」の...
「山芋のたたきとホタテ大根」困ったときの簡単おつまみ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の蕎麦居酒屋「のぶ庵」の三宅泰子さんに...
2020年バレンタインデー 2000円以下の“あげる人別チョコ”4選
 バレンタインをきっかけに美味しいチョコを見つけてみようと、たくさんのチョコレート店が集まるイベント、サロン・デュ・ショ...
canちゃん 2020-02-12 12:58 フード
「下仁田ねぎのソテー」焼き色がつくまではじぃ~っと我慢!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・東銀座のフレンチビストロ「イバイア」の深味...
シンプルな「ニンジンとレーズンのサラダ」酸味と甘みが絶妙
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山のイタリアン「ARMONICO」の佐...
「アサリとソーセージのシェリー風味」本格タパスに大変身!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のシェリー専門のスタンディングバー「バ...
蕎麦屋の楽しみをお家で「蕎麦味噌と季節の野菜スティック」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のガレット&国産クラフトシードルの専門...
コスパ抜群の「シシャモの煮付け」 ダシを吸わせると激変!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿ゴールデン街にある「ぱいんつりー」の村...
「カッレッティエラ」ショートパスタならおつまみ感アップ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
表面カリッで中はソフト「明太子焼きリゾット」は2度楽しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
フライパンで作る!鍋焼きうどんを食べて心も体もぽっかぽか
 今回は寒い日におうちでゆっくり食べたい鍋焼きうどんをご紹介! みそ味で体が芯から温まります。外へ出かけるのもいいですが...
ぐっち夫婦 2020-02-02 06:00 フード