「イワシの焼売揚げ」見た目も食感もインパクト大なプロの技

コクハク編集部
更新日:2020-01-24 06:00
投稿日:2020-01-24 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の持永秀昭さんに、見た目も華やかな「イワシの焼売揚げ」のレシピを教えていただきました。

パリパリの食感も楽しい

 難易度が高そうなメニューですが、一枚の皮に包むだけだと普通の揚げ焼売になってしまうところを、そこに一工夫、プロのアイデアです。

「焼売の皮を千切りにしてつみれにまぶすと、揚げたときにダイナミックに広がり、見た目の華やかさを演出できます。パリパリの食感も楽しいです」

 下味の調味料は全体で15㏄程度を混ぜてレンジでチン。味見をして、たたいたイワシに合わせます。ショウガ汁は臭みを取るために、アサツキは風合いを出すために不可欠です。

「イワシは全長18センチくらいのもの2匹に対して片栗粉は20㏄。入れすぎるとつみれがボテッとなってしまうので気を付けてください」

 完成後はレモン汁をかけるだけ。

「白身やイカでも代替できますが、イカは水分が多いため、生のままたたいて混ぜても、調味料をはじいてしまいます。一度軽く湯がいてからたたくと粘りが出ますよ」

【材料】2人前

・イワシ       2匹
・酒         適量
・ショウガ汁     適量
・醤油        適量
・アサツキ      適量
・片栗粉       20㏄
・焼売の皮    4、5枚

【レシピ】

(1)イワシを3枚に卸し、たたいて細かくする。
(2)酒、ショウガ汁、醤油に刻んだアサツキを加えて、レンジで10秒温める。
 そこに片栗粉を入れて混ぜたものを①と混ぜて、つみれを作る。
(3)焼売の皮を千切りにして、衣のようにつみれにまぶす。
(4)170度の油で5、6分揚げる。

本日のダンツマ達人…持永秀昭さん

▽もちなが・ひであき
 1953年、長崎県出身。調理師専門学校卒業後、松坂屋百貨店内のフランス料理店へ。その後、複数の有名レストランを経験し、12年間にわたってフランス料理を極める。30歳から和食を始めて、ホテルや結婚式場などを経て、2016年みやび本店のリニューアルから料理長を務める。洋食のエッセンスを入れた創作料理を提供。黒毛和牛とコンニャク、里芋が入った和テイストのビーフシチューは看板メニュー。

▽神田明神下みやび本店
 創業40年。メインはデパ地下の弁当の製造販売で、1日6000~1万食を出している。本店のある外神田2丁目は江戸時代、江戸城の料理人の武家屋敷があった場所。江戸の料理を代表する江戸前天ぷらと江戸前寿司が両方楽しめるカウンターが特徴だ。昼の部11時半~14時、夜の部17時半~22時。日祝日定休。昨年12月、神田明神の門前にふかひれ専門店「明神ふかひれ 櫻華」もオープン。ランチは1200円で味わえる。東京都千代田区外神田2―8―9。

(日刊ゲンダイ2018年3月8日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


「アミエビキムチ」うま味を引き出すのはひとつまみの砂糖
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の割烹「銀座魚勝」の柳橋克彦さんに、和...
「シメサバとイチジクの前菜」切って盛りつけるだけでお洒落
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷のイタリアン「メリプリンチペッサ 渋谷...
「海苔の佃煮チンジャオロース」具と絡む濃厚なコクと照り
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・長堀橋「和旬 撫子」の卜部吉恵さんに、意外...
赤提灯メニューを気軽に!「箱シューマイからのエビチリ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の小料理屋「きになる嫁デラックス」の...
「トンノ・エ・ファジョーリ」ツナ缶と白いんげん豆のサラダ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のイタリアン「トラットリア ブカ・...
「ザンギのアジアン風」パクチーの根っこを捨てずに活用して
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・池之端の創作ビストロ「Cise」の宮武郁弥...
うま味がジュワ~ッとにじみ出る「しじみ出汁巻き卵」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
「仔羊のカレー煮込み 温玉のせ」卵を崩すタイミングに悩む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
生もと系の酒にぴったり「腐乳拌魚生(マグロの腐乳和え)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
「豚ひき肉とタケノコのレタス包み」パンチの効いた味と食感
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
みかんが香る「鯛のカルパッチョせとか風味のビネグレット」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
2つの新食感「生マッシュルームとプチヴェールのサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
「カルボナーラ」多めの茹で汁でクリーミーな仕上がりに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
「鶏のタコ焼き風」ソースとマヨネーズとかつお節で風味良し
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・江戸川区の立ち飲み居酒屋「カミナリ3ダー」...
【エビマヨとアボカドのパリパリピザ】餃子の皮でお手軽に!
 前回はパクチー餃子をお伝えしましたが、餃子の皮って……余りがちじゃないですか? そういえば冷蔵庫に餃子の皮が余ってたな...
ぐっち夫婦 2020-01-15 15:10 フード
「寅王しいたけのラクレットチーズ焼き」味のポイントは酒盗
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...