「あさりのシードル蒸し」りんごの甘みと酸味の相性が抜群!

コクハク編集部
更新日:2020-02-27 06:00
投稿日:2020-02-27 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のガレット&国産クラフトシードルの専門店「フルール ド サラザン」の玉越幸雄さんに、定番なのにちょっぴり新鮮な「あさりのシードル蒸し」のレシピを教えていただきました。

リーズナブルなものでも十分おいしい

 飲み助が“汁物”にうるさいとはよくいわれた話ですが、あさりの酒蒸しをシードルで作るとどうなるか。原材料であるりんごが持つ自然の甘味と酸味が貝のうま味を引き出し、赤ちょうちんメニューが、ちょっぴりしゃれた一品になります。日本酒や焼酎より、同じ果実酒であるワインとの相性も抜群です。

 使うシードルはコンビニでも売っているリーズナブルなもので十分。普通に飲むと物足りなさを感じますが、料理酒として、いい仕事をしてくれます。

「ブルターニュ地方ではムール貝のシードル蒸しが主流で、山盛りのフライドポテトと一緒に味わうのがスタンダード。もちろん、ポテトを添えてもいいですが、フランスパンなどを残り汁に浸しながら食べるのもオススメです」(玉越さん)

 抜群に合う国産クラフトシードルは、ふじをベースにグラニースミスをブレンドして造られた「カモシカシードル」(長野)のトロワ・ジェムで決まりです!

【材料】

・あさり 250グラム
・バター 10グラム
・タマネギ 20グラム
・シードル(辛口) 50グラム
・パセリ 適量

【レシピ】

1. あさりは3%の塩水(分量外)に30分以上つけて、砂抜きする。
2. 鍋にバターと粗みじん切りにしたタマネギを入れ、弱火でしんなりとするまで炒める。
3. ザルに上げたあさり、シードルを入れて蓋をし、強火にする。
4. あさりの口が開いたら皿に盛り、刻んだパセリをかけて出来上がり。

本日のダンツマ達人…玉越幸雄さん

▽たまこし・ゆきお
 仏・ブルターニュ地方の郷土料理「ガレット」を日本に広めた「ル ブルターニュ」に10年間勤務。うち5年間は同パリ・マレ店、サンマロ店でキッチン責任者を歴任。眠庵では1年間日本そばを学び、独立。ブルターニュ生まれのガレット&シードルを日本の風土に根付いた形にアレンジし、日本から発信することに情熱を注ぐ38歳のガレット職人。

▽フルール ド サラザン
 2019年4月にオープンしたガレット&国産クラフトシードルの専門店。自家製粉したひきたてのそば粉にこだわり、お箸でも食べられるように工夫されたガレットは一食の価値大アリ。艶やかでハリのある濃厚な生地は注文ごとに焼き、夜には肴のアテとなる一品料理も。ガレットはおやつ、シードル(りんごで造ったスパークリングワイン)は甘いという概念を覆す新機軸で、食いしん坊で左党の男性客が多いのもうなずける。東京都台東区西浅草2―14―2 インパレス1F。

(日刊ゲンダイ2020年1月7日付記事を再編集)

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