組み合わせの妙!ハイボールに合う「酢飯納豆の春巻き揚げ」

コクハク編集部
更新日:2020-08-11 06:00
投稿日:2020-08-11 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のミシュランにも掲載された割烹「ふく田 」の福田利明さんに、柚子マヨで食べる「酢飯納豆の春巻き揚げ」のレシピを教えていただきました。

納豆は白米より酢メシの方が合う

「かかりつけのクリニックでナースにこのメニューを話したら、『想像がつかない』と笑われちゃってね」

 “炭水化物in炭水化物”のこのメニューを聞いたら、だれでもそう思うかもしれません。柚子こしょうをプラスしたマヨネーズをつけて食べて驚きました。

 マヨネーズと酢メシの酸味が、納豆の豆の香りと米の甘味を引き立てつつ、干しエビのウマ味と三つ葉の香りが後から追いかけてきます。そんな複雑な味を柚子マヨがひとつにまとめます。福田さんのアイデアに感服し、「白米より酢メシでこそですね」と伝えると、うれしそうにこう言いました。

「寿司屋に納豆巻きがあるように、納豆は白米より酢メシの方が合う。だから、ウチで納豆を食べるときは酢メシです。でも一般の家庭で酢メシを用意するのは大変なので、手巻き寿司パーティーなどで酢メシが余ったときのアレンジとして作るのがおすすめですね」

 レシピサイトには、酢メシの作り方がいくつも書かれていますが、その通りやってもなかなかうまくできないもの。米の炊き加減、酢や砂糖などの配分、温度、さらに米との合わせ方が複雑なためです。だから、「酢メシもちらし寿司のもとを使えばいい」といいます。

「納豆には、タレもカラシも不要。干しエビと三つ葉を加えるのみです」

 納豆は卵との相性がよく、納豆ごはんに卵をトッピングする人は少なくありません。韓国のチゲも、納豆と卵の組み合わせが見られます。そう考えれば、つけダレに卵を含むマヨネーズが合うのも納得です。

「柚子マヨをつけて、ハイボールでどうぞ」

 飲み過ぎ注意です。

【材料】

・酢メシ   1膳
・干しエビ  適量
・三つ葉   2株
・春巻きの皮  2枚
・納豆    1パック

【作り方】

 干しエビはダシの役目を果たすとともに、食感のアクセントになる。ウマ味をガツンと利かせたければ、ちょっと多めにするといい。三つ葉は、香菜として外せない。好きな人はパクチーでもいいだろう。揚げ方は、菜箸から気泡が出る温度で衣がキツネ色になるまで。

本日のダンツマ達人…福田利明さん

▽ふくだ・としあき
 埼玉県朝霞市出身。東京・銀座を中心に修業を重ねて、15年前に独立。丁寧な仕事で素材を引き立て、色鮮やかに、なおかつ惜しみなく盛り付けるのは、大柄な体格の“ヘビー級料理人”ならでは。

▽ふく田
 築地で仕入れた新鮮な魚介を中心に、ひと手間加えた料理で客をもてなす。初めて訪れた人はまるで“一品料理”のような突き出しに驚く。「ゆっくり食べてほしい」との思いから、店は1回転のみ。ダッチオーブン仕上げの「やまゆりポーク」ほか名物料理多数。ミシュラン掲載。日・月曜休。PM6~9(LO)。東京都江東区牡丹3―27―6。

(日刊ゲンダイ2017年9月8日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


食感の対比が楽しい「国産和牛もつのガーリックバター炒め」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・八丁堀「もつ鍋 割烹 鶏しおそば 竹井幸彦...
パーティにぜひ!朝仕込みで簡単に作れるタンドリーチキン
 12月になるとチキンが食べたくなる……そんなことありませんか? そこで今回は朝に仕込むことでおいしく仕上がる、大人も子...
ぐっち夫婦 2021-01-18 20:19 フード
「ラム酒の入ったフレンチトースト」ラムで風味を付ける口福
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の日本料理店「食堂 ユの木」の土屋為芳...
「酒盗マヨネーズ」罪深い美味しさの秘密は“4対1”の黄金比率
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の日本料理店「食堂 ユの木」の土屋為芳...
「レンコンの南蛮漬け」たっぷり片栗粉は美味しさのひと手間
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の日本料理店「食堂 ユの木」の土屋為芳...
ピリッ!と刺激的な大人の卵焼き「青唐辛子のオムレツ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の日本料理店「食堂 ユの木」の土屋為芳...
「牡蠣のコンフィとパクチー」香草と和えるとワインに合う
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・港区麻布十番の和食料理店「可不可 KAFU...
「万願寺唐辛子 じゃこ炒り」熱々のご飯に混ぜても美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・港区麻布十番の和食料理店「可不可 KAFU...
「クリームチーズ 金山寺味噌和え」たった1分で作れるお手軽さ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・港区麻布十番の和食料理店「可不可 KAFU...
ふぅふぅ!冬のおうちパーティーでメインになる大皿グラタン!
 おうち時間を過ごす機会がさらに増えそうなこの年末。そこで今回は、冬に食べたくなるおいしいグラタンをご紹介します! パー...
ぐっち夫婦 2020-12-21 01:21 フード
「サバ缶煮込みジンジャーカレー」鍋に入れて煮るだけ簡単!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷区神宮前の南インド料理店「エリックサウ...
「タンドリー風フライパンチキン」2度目は好きなスパイスで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷区神宮前の南インド料理店「エリックサウ...
「あっという間の黒胡椒チキンカレー」赤ワインと相性抜群!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷区神宮前の南インド料理店「エリックサウ...
すりこぎで叩きまくる! ほろほろ食感の「水ダコ柔らか煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...
「さんまのプッタネスカ」香りも見た目も食欲そそる旨パスタ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
「イベリコ豚のタンシチュー」独特のゴリゴリ食感がポイント
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...