「モモ肉の昆布締め」特売品&冷蔵庫の片付けにもなるなんて

コクハク編集部
更新日:2022-04-28 06:00
投稿日:2022-04-28 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・神戸市のこだわりの焼き肉店「くだん」の岩瀬善紀さんに、冷凍庫のお片付けにもなる「モモ肉の昆布締め」のレシピを教えていただきました。

昆布の香りがGood!

 安く、硬く、どこでも簡単に手に入るような部位をどうアレンジすれば、その肉に価値を持たせることができるかーー。肉のプロの腕の見せどころです。

 昆布で締め、肉全体を軟らかくしたうえ、昆布の持つ「うま味成分」をのせるというのだから、おいしくないわけがありません。

「少し手を加えただけでその肉がおいしくなるのであれば、それに越したことはありません。スーパーで赤身のモモ肉のサービス品を売っていたら、即買うことをオススメします。わずかな手間を掛けるだけで『高級風焼き肉』に早変わりします。店ではもちろんA5ランクの和牛を使用して昆布締めをしていますが」

 肉のサイズに合う昆布を日本酒で戻し、後はラップで包んで冷蔵庫で寝かせるだけ。ラップを外した時に漂う昆布の香りが食欲をそそります。

 ソムリエの資格を持つ岩瀬さんのオススメは日本酒の雰囲気を持った甲州ワイン、フジッコワイナリー製造の「クラノオト」とのこと。

「ろ過していないので、飲んでいるうちに“にごり酒”のようになります」

 昆布締めの肉との相性抜群です。

【材料】

・赤身モモ肉 適量
・だし昆布 適量
・日本酒 適量

【レシピ】

(1)だし昆布に日本酒をかけて戻す。

(2)しばらく放置し、軟らかくなったところで表面についた酒を拭く。

(3)戻した昆布と肉を一緒にラップで包み、冷蔵庫で一晩寝かす。翌日、ラップを外すと、昆布独特のねっとりした感じになる。

(4)昆布を外し、塩、コショウをして3~5分間焼くだけ。

本日のダンツマ達人…岩瀬善紀さん

岩瀬善紀(いわせ・よしのり)
 1980年、神戸市灘区出身。高卒後、バーでアルバイトをしながら、28歳で自分のバーを持ち、33歳でソムリエの資格を取得。いつか食べ物屋をやろうと思い、38歳で一念発起。焼き肉屋を始めるため、一流のものを扱う場で学びたいと考え、神戸の老舗精肉店に飛び込む。日々、研さんを重ね、肉の特徴や余った部位の活用法などを教わった。

くだん
 名前の由来は、体は牛で頭は人の「妖怪」。入り口に絵を飾っておくと厄よけ、招福のお守りになるといわれている。地元兵庫県産、鹿児島県産の黒毛和牛、野菜など、肉と旬野菜、ワインにこだわる。老舗精肉店で培った知識と経験、独自の目利きで仕入れた食材をそれぞれの味が引き立つよう、アレンジ。カウンター席4、テーブル、半個室がそれぞれ4席で、つい長居してしまう居心地のいい雰囲気だ。飲食店激戦区の阪急六甲で唯一の焼き肉店として人気を博している。

兵庫県神戸市灘区宮山町2-8-15

(日刊ゲンダイ2020年3月13日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「コチュマヨツナの味噌キャベツ」マッコリと一緒に韓国気分
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜の焼肉店「そうる肉食堂 承」の三原承達さんに...
「山わさびのせ豚ロースステーキ」あくまでも中火でじっくり
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の居酒屋「澤」の西澤一暢さんに、さわ...
「長芋のチーズ焼き」意外な組み合わせとホクホク食感が新鮮
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿の海鮮居酒屋「よしだ海岸」村瀬文吾さん...
「定番のオム豚キムチ」ご飯が何杯でもいける“最強おかず”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千駄ヶ谷の和食店「台楽おおた」の今井恵子さ...
「トンビ豆腐」豚の尾を“野菜だし”と3種の唐辛子でコトコト
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・祐天寺のもつ焼き店「ばん」の小杉潔さんに、...
「シラス山椒」爽やかな山椒が香る和風マリアージュの王道
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の割烹「銀座魚勝」の柳橋克彦さんに、和...
「ナスのひき肉詰めムサカ仕立て」余り食材がおしゃれに変身
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は広島市・鷹野橋駅の鉄板料理店「こぱん亭」の鬼頭典...
「ちくわの向こう側」えのき明太マヨがちくわにピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の小料理屋「きになる嫁デラックス」の...
黄身を崩して絡めたらも~最高! 絶品☆新玉ねぎのサラダ
 旬が短いからこそぜひ食べてほしい「新玉ねぎ」。通常の玉ねぎより水分を多く含んでいて辛みが少なく、柔らかな食感なので、生...
ぐっち夫婦 2020-04-28 15:10 フード
「クロスティーニ」あらびき肉とクリームチーズのハーモニー
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回はミシュランの「ビブグルマン」にも選ばれた、東京・...
「マラケシュのポテサラ」4種のスパイスが食欲を刺激する!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
「ナスの生姜焼き」甘じょっぱいタレはだれもが好きな味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商会」の酒井英彰さんに、...
「ハッスルたらこ」お酒と白飯がグイグイ進む危険なおつまみ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
「チーズの葉わさび和え」ダイエット中の人にもお勧めしたい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
「大山鶏山椒煮」抜群の素材の味を引き出すシンプルな味付け
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
「サバと大根の湯揚げ」醤油とバルサミコのポン酢ソースで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...