「万願寺トウガラシの肉詰め焼き」ピリッと辛い大人の味わい

コクハク編集部
更新日:2019-09-17 17:46
投稿日:2019-09-17 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE」の久下博之さんに、定番の肉詰めが大人のおつまみに大変身「万願寺トウガラシの肉詰め焼き」のレシピを教えていただきました。

味も見た目も官能的

 ピーマンではなく、万願寺トウガラシ。定番の肉詰めが一変、ピリッとした辛さがクセになる晩酌のお供になります。万願寺トウガラシの旬は夏。風味が豊かなのはもちろん、手に入りやすいし、値段も手頃となれば使わない手はありません。おまけにユニークな形状なので、盛り方も工夫すれば、インスタ映えする一品に。

 肉だねにパン粉を入れるのは、硬さを調整するため。様子を見ながら加えます。最後に遊び心で刺し身のツマで見かける「紅タデ」を飾ったが、なくても問題ありません。

 そして何よりマスターしたいのが、玉ネギをバターで炒めたシャリアピン風の即席ソース。

「ほかの肉を焼いたときにも使えるアレンジの利く万能ソース。お好みでスパイスやハーブ類を加えるとさらにバリエーションが広がります」(久下シェフ)

 メルロー、ジンファンデルといったミディアムボディーの赤ワインがイチ押しですが、樽香のあるシャルドネなどの白を少し高めの温度で合わせてもよく合いますよ。

【材料】

・万願寺トウガラシ  4本
・鶏ひき肉  200グラム
・卵黄  1個分
・パン粉もしくは細かく刻んだパン  10グラム
・塩、黒コショウ、おろしニンニク、おろしショウガ、パセリのみじん切り  各適量

(超簡単オニオンソース)
・バター  15グラム
・玉ネギのみじん切り  4分の1個分
・白ワイン(料理酒でも可) 30㏄

【作り方】

1. 万願寺トウガラシは縦半分に切り、種を取り除く。
2. 肉だねを作る。ボウルに1以外の材料をすべて入れ、粘り気が出るまでよく混ぜる。
3. 1の中に2を詰める。
4. 熱したフライパンに肉だねの方を下にした3を入れ、中火で焼く。焼き目がついたらひっくり返し、ふたをして中まで火を入れる。焼き上がったら、器に盛る。
5. ソースを作る。フライパンの表面をキッチンペーパーで軽く拭き、バターを入れて火にかける。バターが溶けて薄茶色になったら、玉ネギを入れ、透き通るまで炒める。
6. ワインを加え、火を止めて塩で味を調える。水気が足りないようなら少量の水(分量外)を加える。4に回しかけて出来上がり。

▽くげ・ひろゆき
 もともと町場の定食屋のオヤジになるつもりが、センスや人柄を買われ、都内のロシア料理店やビストロで腕を磨くうちにワインに合う料理の道へ。ワインバーの人気店「遠藤利三郎商店」で3年半、料理長を務めて独立。14年4月から同店のオーナーシェフに。厨房で黙々とフライパンを振るシェフはこわもてで話しかけるのに躊躇しがちだが、本当は気さくな性格。

▼料理とワインCLOUD NINE
 店名は英語で「至福の時」「意気揚々」の意。店内はテーブル8席、カウンター6席のオープンキッチンで食欲をそそる香りが。野菜、肉、魚いずれも産直の食材を多く扱う。おいしければジャンルは問わないと話す久下シェフのひと皿は、飲んべえの胃袋をわし掴みにする。
東京都墨田区業平4―3―10 1F
℡03・6658・4088(月曜休、祝日の場合は翌火曜休)

(日刊ゲンダイ2017年8月30日付記事を編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


生のピーマンを冷やすだけ!甘味に驚く「夏野菜のサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の小料理屋「きになる嫁デラックス」の...
「超時短な味玉ニラ玉!」即席で味が染みた煮卵風おつまみ卵
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の小料理屋「きになる嫁デラックス」の...
バゲットで「新じゃがとバジルとブルーチーズのジェノバ風」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフランス料理店「サロン・ド・テ アン...
「アサリと豚肉のアレンテージョ」酒蒸しでうま味がぎゅっ!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のフレンチ「ガンゲット・ラ・シェーブル...
「親子丼のアタマ」基本を押さえて料理のアレンジ自由自在
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の「そば処 築地長生庵」の松本憲明さん...
「新ショウガのマリネ~きんぴら風~」ピリ辛がくせになる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・荻窪のフレンチ「Petit」の千葉良太さん...
「ツナとほうれん草のオムレット」ワインが進む濃厚な一枚
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のフレンチ「ガンゲット・ラ・シェーブル...
「ペポーゾ」肉好きの酒好きに最適 イタリアの牛スネ煮込み
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回はミシュランの「ビブグルマン」にも選ばれた、東京・...
「あさりの白ワイン蒸し」余ったスープで締めはパスタに!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフランス料理店「サロン・ド・テ アン...
在宅ワークごはんを応援#1 豚バラプルコギ丼で元気チャージ
 在宅ワークが増えているため、自炊する機会も多くなったのではないでしょうか? そこでぐっち夫婦が在宅ワークにぴったりのご...
ぐっち夫婦 2020-06-07 11:42 フード
「ビーフテプス」エチオピアの肉野菜炒めはニンニクが決め手
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂のアフリカ料理店「SAFARI」のワン...
「ニンジンのラペ」プロっぽい仕上がりを叶える2つのコツ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のフレンチ「ガンゲット・ラ・シェーブル...
「アジのタタキ」知ってた? 青魚とナスは相性抜群のコンビ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・荻窪のフレンチ「Petit」の千葉良太さん...
「冷やしトマト」スパークリングワインのジュレでさっぱり
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の居酒屋「さかなとお酒 うぉんたな」...
「ポッロ・フリット」イタリア唐揚げは“一夜漬け”で仕込む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回はミシュランの「ビブグルマン」にも選ばれた、東京・...
「エビとパクチーと海苔のさつま揚げ」アツアツを食べる幸せ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・池之端の創作ビストロ「Cise」の宮武郁弥...