「シメサバとイチジクの前菜」切って盛りつけるだけでお洒落

コクハク編集部
更新日:2019-12-29 06:00
投稿日:2019-12-29 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷のイタリアン「メリプリンチペッサ 渋谷店」の江口慶さんに、白ワインを飲みながらつまみたい「シメサバとイチジクの前菜」のレシピを教えていただきました。

イチジクの甘味がシメサバを引き立てる

「シメサバとイチジクをそれぞれ切って、盛り付けただけです」

 江口さんが笑いながら説明した一皿は、カメラマンが「キレイ」とうなったほどで、「今回の撮影は、オシャレなツマミが続くんだろうな」とライティングの調整に力が入ります。それが切って盛り付けただけというから恐れ入ります。

「シメサバを一から作るのは大変でしょう。魚屋さんでできたものを買ってくればいい。味付けは、オリーブオイルとカボスだけです。店で出す一皿なら、それなりのドレッシングを仕上げますが、家飲み用のツマミならこれで十分。シメサバに塩分も酸味もありますから」

 なるほど! イチジクはスイカやメロンなど代表的な夏の果物に比べて、甘味が穏やか。それが、独特のシメサバの酸味とウマ味を引き立てます。カボスでもスダチでもいいですが、果汁は惜しみなくたっぷり注いだ方がおいしいですよ。

「イチジクでなくても、桃やオレンジ、ミカンなど何でも合いますよ」

 酒飲みは、概してやや濃いめの味を好みますが、あえて味付けは何も加えません。白ワインを飲みながら少しずつつまむと、サバやイチジクのウマ味や酸味が口の中で一体化。それぞれの素材の味わいが存分に生きているので、飽きずに食べられるのがうれしいところ。ひと手間プラスするなら皮目を軽くあぶるのもおいしかった!

【材料】2人前

・シメサバ 半身
・イチジク 3個
・オリーブ油 適量
・カボス 半分

【レシピ】

(1)シメサバは平切りに、イチジクは短冊切りに。
(2)キレイに盛り付けたらオリーブ油を回しかけ、カボスをたっぷり搾ったら、食材がなじむように和えて出来上がり。

本日のダンツマ達人…江口慶さん

▽えぐち・けい
 白金のフレンチ「オザワ」や渋谷のイタリアン「バッカーノ」などで腕を磨き、2007年11月に独立。現在は、メリプリンチペッサの渋谷店のほか、銀座店、豊洲店、西荻窪店の計4店舗を手掛けるほか、渋谷のパッチョオイスターバーを経営。5店舗を運営するビッグスマイルの社長兼料理長。

▽メリプリンチペッサ渋谷店
 牡蠣にチーズ、野菜、豚肉や牛肉など、食材はほとんどが広島の生産者から直送。石窯で焼く本格ピッツァが500円~と格安で、中でも世界一に輝いた広島・庄原の農吉モッツァレラを使用した、ピッツァD.O.Cは一日限定5食の人気メニュー。
東京都渋谷区円山町22―11
TEL 03・5456・9364

(日刊ゲンダイ2019年7月18日付記事を再編集)

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