週末に挑戦したいお店の味「甘鯛とジャガイモの包み焼き」

コクハク編集部
更新日:2020-07-03 06:00
投稿日:2020-07-03 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・芦屋のビストロ「Isshiki」の一色幸作さんに、白ワインと合う「甘鯛とジャガイモの包み焼き アメリケーヌソース仕立て」のレシピを教えていただきました。

「蒸し」と「焼き」のいいとこ取り

 甘鯛、金目鯛、真鯛など体表の赤い魚には、大体、甲殻類のソース(アメリケーヌ)がよく合います。生の甘鯛をジャガイモで包み焼くことで香ばしさが増し、味はもちろん、口当たりも良く、食欲が増します。理想はオマールエビの頭。なければ甲殻類の殻を軽く油で炒め、水に入れ、トマトかトマト缶をつぶしながら煮ます。

「甘鯛は焼いてももちろんおいしいのですが、やはり『蒸し』がいいですね。それもただ蒸すより、ジャガイモで包むことで『蒸し』と『焼き』のいいとこ取りができます。皮はパリッとした食感にさせるため、分けて調理します」

 ジャガイモは千切りにし、蒸すか、レンジなら600ワットで20~30秒ずつ、様子を見ながら少し軟らかくなるまで温めます。皿にラップを敷き、ジャガイモの上に甘鯛をのせ、おにぎりを作る要領で茶巾に包み込み、冷蔵庫へ。そのまま半日冷やします。

「甘鯛の皮はオーブンペーパーではさみ、フライパンや耐熱性の皿などで上に重しをして焼きます。ジャガイモは中まで火を通して、表面に焼き色をつける。レンジでジャガイモを包む前の状態がうまくできれば、あとは簡単です」

 フワッとしていて、マッシュポテトとはまた違った食感が新鮮です。

【材料】

・甘鯛 60グラム
・ジャガイモ 小1個
・金針菜 適量
・塩 適量
・アメリケーヌソース
・トマト缶 1缶

【レシピ】

1. ジャガイモをスライサーで千切りに。包丁で切るよりも断面が乱れてくっつきやすい。
2. 軽く塩をしてあえる感じでレンジで20~30秒ずつチン。
3. 粘り気が出たジャガイモ、甘鯛をラップで包み込み、冷蔵庫で半日寝かす。
4. 切り分けておいた甘鯛の皮、ジャガイモをそれぞれ焼く。
5. 金針菜をフライパンでさっと炒め、アメリケーヌソース、金針菜、ジャガイモ、仕上げに甘鯛の皮をのせる。

本日のダンツマ達人…一色幸作さん

▽いっしき・こうさく
 神戸市灘区出身。中学生時代から寿司職人に憧れ、高校卒業後、辻調理師専門学校に進学し、和洋中料理を学び、最終的にフレンチを選択。神戸の「メリケンパークオリエンタルホテル」を経て、オーナーシェフのフレンチなどで修業を積み、2017年12月、芦屋の山手の閑静な住宅街に「Isshiki」をオープン。

▽Isshiki
 カウンター10席ながら店内はゆったりとくつろげる空間が広がる。ランチは、前菜付きの生パスタ(1080円)と目玉焼きチーズハンバーグプレート(1290円)の2種類。夜は、アラカルトのみの本格フレンチ。近所に住む芦屋マダムで賑わっている。兵庫県芦屋市東山町2―6。

(日刊ゲンダイ2019年9月20日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


どこか懐かしい味…「ピリピリこんにゃく」は焼酎と一緒に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は札幌・すすきのの居酒屋「おばんざい屋 まる」の平...
肉汁を逃がさない! ソースが決め手の「豚肉のロースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
「ささっ」と作れて「とっても」おいしいアボカドのおつまみ
 秋になるとお酒をゆっくり飲みたくなる。そんな日も増えてきませんか? そこで簡単に作れる1品をご紹介します!
ぐっち夫婦 2020-11-10 19:05 フード
自分好みの味に…黄金比率で仕込む「自家製サーモンマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草橋のビストロ「ジョンティ」の斎藤光さん...
噛めばジュワッ!名店仕込み「カニと根三つ葉のだし巻き卵」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司...
普段使いの材料だけで作る「ふわふわ卵の海苔あんかけ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町の和食料理店「いわ瀬」の望月洋介さん...
ひと手間かけた「鮭の竜田揚げ」 濃い味付けにお酒が進む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
アサリたっぷり! 具だくさん「魚介のパスタ」はメインにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
ビールが進む「鶏ネギの塩焼き」パリッパリの鶏皮が香ばしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
「ワタリガニと壬生菜のとんぶり和え」薄味仕上げの上品小鉢
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司...
デザートみたいなおつまみ「ナガノパープル白和え」の意外性
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町の和食料理店「いわ瀬」の望月洋介さん...
「マグロと納豆のユッケ」何にでも!万能ユッケだれの作り方
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
スープも絶品!手羽元と手羽先で作る「鶏肉のトマト煮込み」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
鰹節がうま味を引き出す「アボカドとカニと生ハムのサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフレンチ「ルヴァン・エ・ラ・ヴィアン...
旬の牡蠣を使って平たいお皿で作る「牡蠣の中華風茶碗蒸し」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は沖縄・那覇のビストロ「Refuge」の大城忍さん...
「牛もつとキノコのバター炒め」こってりなのにさっぱり!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...