「レンコンの南蛮漬け」たっぷり片栗粉は美味しさのひと手間

コクハク編集部
更新日:2020-12-14 06:00
投稿日:2020-12-14 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の日本料理店「食堂 ユの木」の土屋為芳さんに、もちもちとした食感も楽しい「レンコンの南蛮漬け」のレシピを教えていただきました。

食材に片栗粉をしっかりとまとわせる

 お品書きに「〇〇の南蛮漬け」の文字があれば心が躍り、必ず注文してしまうという左党は多いのでは? ユの木でも通年用意されている人気のメニュー。醤油とお酢がベースのつけ汁に浸した揚げ物は、格好の肴です。

 生姜とレンコンはともに「新物」を使いましたが、必ずしもそこにこだわらなくてもいいそう。特にレンコンの新物は食感を味わうとされ、味や甘味が豊かなのは通年出回るものともいわれています。

「コツは、食材に片栗粉をしっかりとまとわせること。素揚げよりもつけ地が含みやすく、もちもちとした食感も楽しめます。包丁でレンコンと生姜を切った後に水洗いすることで、軽く拭き取っても表面に水分を軽く含んだ状態になり、片栗粉がつきやすくなります。ぜひ試してみてください」

 冷蔵庫に保管して2~3日はおいしく食べられます。

材料

・新レンコン 250グラム
・新生姜 50グラム
・片栗粉 適量

<つけ地>
・水 540グラム
・薄口醤油 135グラム
・みりん 90グラム
・米酢 90グラム
・上白糖 50グラム
・かつお節 つけ地 全体量の2%(約 18グラム)
・赤唐辛子 1本

レシピ

(1)つけ地を作る。かつお節以外の材料を鍋に入れておく。赤唐辛子は種を抜いて丸のまま。
(2)レンコンは厚さ1センチ幅の輪切りにし、さらにひと口大に切る。新生姜は厚さ2ミリ幅を目安に繊維を断ち切るよう輪切りにする。それぞれ水で洗いザルに上げておく。
(3)天ぷら用鍋にサラダ油(分量外)を入れて180度に熱する。片栗粉をまぶした2のレンコンと新生姜をそれぞれ揚げる。浮いてきたら取り出し、しっかりと油を切る。
(4)1の鍋を中火で一煮立ちさせてから、かつお節を入れる。菜箸で優しく混ぜてからこす。
(5)タッパーに3を入れ、その上からアツアツの④をかける。粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて保存する。
(6)つけ地が馴染んだら、器に盛って出来上がり。

本日のダンツマ達人…土屋為芳さん

▼つちや・ゆきよし
 1974年生まれ、静岡・伊豆出身。地元の旅館でのバイトを皮切りに、東京の銀座や赤坂見附、大阪、箱根などでの修業を経て、40歳で独立。食べ歩きの趣味は「料理人にとっていいことしかない」。店の立ち位置を“第三者目線”で進化させ、外観、料理、雰囲気すべてが一体となった“土屋ワールド”をつくり出す。リピーターが多いのもうなずける。

▼食堂 ユの木
 市場により近い場所を求め、江戸川区西葛西から現在の月島の路地裏に移転してきたのは2018年3月のこと。お通しの代わりに「おばんざい三種」もしくは「季節の小鉢三種」を選ぶシステム。かわいらしい手書きのお品書きには、懐石を中心とした店で腕を磨いた主人による肩肘の張らない和食ベースの逸品が並ぶ。料理の多くは3ケタの価格設定。白木のカウンターで喉を潤しながら“三種”をつまみ、あれこれとメニューを吟味する時間は何物にも代えがたい。東京都中央区月島3―14―2。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


コンビニ食材でイタリアン「アニョロッティ・ダル・プリン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学のイタリアン「あつあつ リ・カーリ...
軽い苦みがくせになる! 焼酎のおともに「春菊のナムル」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺の焼き鳥店「焼き鳥 しょうちゃん」の...
どこか懐かしい味…「ピリピリこんにゃく」は焼酎と一緒に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は札幌・すすきのの居酒屋「おばんざい屋 まる」の平...
肉汁を逃がさない! ソースが決め手の「豚肉のロースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
「ささっ」と作れて「とっても」おいしいアボカドのおつまみ
 秋になるとお酒をゆっくり飲みたくなる。そんな日も増えてきませんか? そこで簡単に作れる1品をご紹介します!
ぐっち夫婦 2020-11-10 19:05 フード
自分好みの味に…黄金比率で仕込む「自家製サーモンマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草橋のビストロ「ジョンティ」の斎藤光さん...
噛めばジュワッ!名店仕込み「カニと根三つ葉のだし巻き卵」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司...
普段使いの材料だけで作る「ふわふわ卵の海苔あんかけ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町の和食料理店「いわ瀬」の望月洋介さん...
ひと手間かけた「鮭の竜田揚げ」 濃い味付けにお酒が進む
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
アサリたっぷり! 具だくさん「魚介のパスタ」はメインにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
ビールが進む「鶏ネギの塩焼き」パリッパリの鶏皮が香ばしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
「ワタリガニと壬生菜のとんぶり和え」薄味仕上げの上品小鉢
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司...
デザートみたいなおつまみ「ナガノパープル白和え」の意外性
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町の和食料理店「いわ瀬」の望月洋介さん...
「マグロと納豆のユッケ」何にでも!万能ユッケだれの作り方
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
スープも絶品!手羽元と手羽先で作る「鶏肉のトマト煮込み」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
鰹節がうま味を引き出す「アボカドとカニと生ハムのサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフレンチ「ルヴァン・エ・ラ・ヴィアン...