サーモンは塩を振って水分を抜いておく
今回のおツマミは少し手間がかかります。揚げる工程もあるので、ささっと作るのは難しいですが、プロのテクニックもふんだんに使われています。ただし、手間をかけるだけの甲斐があります。掛け値なしにおいしいんです。
余分な水分を出し切って、甘辛のタレを吸い込んだサーモンは、揚げることでうま味がギュッと閉じ込められます。これだけ食べても十分においしいので、ビールのお供にもってこいです。これに甘ウマのタレをつけて食べるのだからぜいたく。
「たまもとは、マヨネーズの原型のようなもの。実際にお酢などを加えればマヨネーズになります」
甘辛と甘ウマが口の中で混然一体となり、複雑で奥行きのある味が生まれます。休日の晩酌が楽しみです。
【材料】
・サーモン
・片栗粉
〈漬けダレ〉
・酒
・醤油
・みりん
・ひしほ味噌(もろみ味噌)
〈たまもと〉
・卵黄 1個
・サラダ油 200㏄
・西京味噌 50グラム
・薄口醤油 数滴
【レシピ】
(1)漬けダレを作る。同量の酒、醤油、みりん、ひしほ味噌をミキサーにかけ、ペースト状にする。
(2)サーモンに塩(分量外)を振り、余分な水分を抜いてから、小さめの一口大に切って1に漬け、1時間ほど置く。
(3)たまもとを作る。卵黄にサラダ油を混ぜてマヨネーズ状にして、西京味噌を加え、薄口醤油を数滴垂らす。
(4)2のサーモンの表面をキッチンペーパーで拭き、片栗粉を振ってから油で揚げる。
(5)4に3を添えれば完成。
本日のダンツマ達人…南昌宏さん
▽南昌宏(みなみ・まさひろ)
1989年、東京都生まれ。寿司職人の父親の影響で料理人を目指す。グランドハイアット東京(六本木)の「日本料理 旬房」で10年間、修業。今年6月にオープンした「おにくのおすし 浅草店」に移り、店舗責任者を任されている。
▽おにくのおすし
寿司やあぶり、すき焼き風など、極上の松阪牛をさまざまな和食の技法で提供する。浅草店は京都祇園店に続く2号店。牛肉と豚肉をもち米で包んで蒸してから特製醤油であぶった「福小判」は、食べ歩きグルメとして人気だ。台東区浅草2―6―14。
(日刊ゲンダイ2019年11月2日付記事を再編集)
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