「客家式ピータン豆腐」ピータンのコクと豆腐の甘味が一体に

コクハク編集部
更新日:2021-11-19 06:00
投稿日:2021-11-19 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、北海道・札幌の「台湾小籠湯包 ファンズ・マルヤマ」のファン・ジー・シェンさんに、豆腐とピータン、薬味、タレをグチャグチャに混ぜて食べる「客家式ピータン豆腐」のレシピを教えていただきました。

常連客の圧倒的支持を得ている一品

 店内に足を踏み入れるとまず、カウンターにうずたかく積まれた蒸籠に圧倒されます。台湾出身のファンさんが作る熱々の本格点心を求めて遠方からも客が来るという評判は納得ですが、今回の客家式ピータン豆腐も常連客の圧倒的支持を得ている一品だそう。

 はて、客家式とは?

「客家は中国華北の漢民族をルーツに持つ人たちで、台湾に渡ってきた彼らが作る料理が客家料理として現地では親しまれています。ピータン豆腐といえば、薄切りや刻んだピータンをお豆腐にのせたものが一般的ですが、客家式は豆腐とピータン、薬味、タレをグチャグチャに混ぜて食べるのが特徴です」

 とは、オーナーの田谷慎一朗さん。

「お店では、台湾の複数の調味料を使った特製のタレを混ぜて食べていただきますが、自宅で手軽にということなので、簡単なソースにアレンジしました」

 と、話を引き取るシェフのファンさん。

 ピータンが持つ独特のうま味とコク、豆腐の穏やかで優しい甘味が、タレと一緒にグチャグチャにすることで、混然一体となって口いっぱいに広がって。アナタも客家式のとりこになること間違いなしです。

材料

・ピータン  2個
・絹ごし豆腐  1丁

【タレ】
・砂糖  大さじ1
・醤油  25ミリリットル
・うま味調味料 小さじ1
・おろしにんにく 大さじ1
・ねぎ(みじん切り) お好みで

レシピ

(1)絹ごし豆腐をざるにあげ、細かくほぐしてそのまま水分を切る(できれば一晩)
(2)さいの目に切ったピータンに、あらかじめ混ぜ合わせておいたタレ(好みの量)と1を加えて、ボウルで和えたら完成

本日のダンツマ達人…ファン・ジー・シェンさん

▽ファン・ジー・シェン
 1961年、台北出身。小学校卒業後に料理の道に入り、台湾高雄の高級店から夜市(屋台)、日本の西麻布の本格中華店まで、この道45年以上のベテラン料理人。店休日の息抜きはもっぱらパチンコ。「日本語も大体、大丈夫です。気軽に声をかけてください」

▽ふぁんず・まるやま
 東日本社会人リーグで活躍した元ラガーマンのオーナーが、百貨店勤務時代に台湾で知り合ったファンさんの料理に惚れ込み、強力スクラムを組んで2019年1月にオープン。すべて皮から手作りする小籠湯包など本格点心を看板メニューとする店は、地元北海道の旬の食材を使った料理も大人気。感度の高い札幌の女性客を中心に、連日盛況の人気店。北海道札幌市中央区南1条西22―2―21 Palazzo裏参道1F。

(日刊ゲンダイ2021年11月9日付記事を再編集)

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