「イカゴロ(内蔵)豚のホイル焼き」合わせみそは万能調味料

コクハク編集部
更新日:2020-05-12 06:00
投稿日:2020-05-12 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の居酒屋「澤」の西澤一暢さんに、野趣あふれる「イカゴロ(内蔵)豚のホイル焼き」のレシピを教えていただきました。

日本酒でもワインでも

 今回は野趣あふれる一品です。

「豚バラの脂と、淡泊なイカでありながらコクのあるゴロが絶妙にマッチングし、みそ調味料がそれぞれの素材の味を引き出させてくれます」

 スルメイカは北海道、東北で真イカとも呼ばれ、ポピュラーな食材。そのまま刺し身やイカソーメンが一般的ですが、塩辛、イカめし、スルメなどにも加工されています。胴に張りがあり、透き通ったツヤのある濃い茶色の身なら鮮度がいい証拠です。

「合わせみそは作り置きも可能な万能調味料です。北海道名物の鮭のちゃんちゃん焼きや、野菜やコンニャクの田楽などにも使えるので用途が広い。別合わせで使うマヨネーズは合わせみそとの相性が抜群。グッとコクとまろやかさが出て、あっという間に和風テイストに変わります」

 店のソムリエである三上さんのオススメは、ワインならライト~ミディアムボディーの赤。特に熟した果実味とスパイシーな風味、そして濃厚な味わいのメルローやシラーを。白ワインならしっかりコクがあるが、強烈な個性やクセがないシャルドネを合わせたいですね。辛口の日本酒は冷やでも燗でもOK。酒量が進むこと請け合いの一品です。

【材料】(4人前)

・スルメイカ 1パイ
・豚バラスライス 200グラム
・キャベツ 1/6
・たもぎ茸 1パック
・長ネギ 1/2本
・ニラ 1束
・モヤシ 1袋

(A)合わせみそ
・田舎みそ 250グラム
・白みそ 250グラム
・砂糖 200グラム
・酒 45㏄
・みりん 30㏄

<別合わせで>
・マヨネーズ  適量

【レシピ】

1. スルメイカは皮をはがさずに、足とゴロを身から外す。身、ゴロ、足と豚バラスライス、野菜類を食べやすい大きさにぶつ切りにする。
2. ボウルに(A)をすべて入れ、よく混ぜ合わせて合わせみそを作る。
3. (A)を大さじ3に対し、マヨネーズは大さじ2の割合で加える。
4. アルミホイルを敷き1の具材をのせ、上から3をかけてアルミホイルで包み、オーブントースターまたはグリルで約15分焼いて出来上がり。

本日のダンツマ達人…西澤一暢さん

▽にしざわ・かずまさ
 1978年、北海道旭川市生まれ。中学卒業後、料理好きな父親の影響もあり、この世界に飛び込む。北海道内のホテルや飲食店で17年間修業し、料理長、店長を経て独立。2012年5月11日、全国から舌の肥えた人間が集まるすすきのに「澤」をオープンした。日本料理の専門調理師および調理技能士(厚生労働省認定)の資格を持つ。

▽さわ
 修業中の店で出合ってほれ込んだSPF(特定病原体不在)ポークのオリジナルブランド「ひこま豚」(北海道森町産)を使って、25種類の料理を提供している。同店ソムリエの三上健太さんが、地元の旬な魚介類や野菜を使った料理に合わせ、ワインや日本酒、焼酎を厳選して用意。“ひこま豚とまごころ料理”を看板に、来客の笑みがこぼれ、かつ末永く愛される店を目指している。札幌市中央区南三条西3―5―2 都ビル2階(地下鉄南北線すすきの駅徒歩2分)。

(日刊ゲンダイ2018年6月1日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


「イカ海鮮水餃子」出汁たっぷりの卵と海鮮の甘さがピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前の中華料理店「チャイナサーカス」の劉...
スパイシーさが新しい「カツオと山芋のスパイスオイル和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
「カキのワイン蒸しトマトサルサ添え」濃厚なのにサッパリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
あっさり「ベーコンと玉ネギの和え物」は箸休めにうれしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
新潟の伝統調味料がいい仕事する「タコとかんずりベーコン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「菜の花の昆布締め」染み込んだ出汁とほんのりした苦み
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商会」の酒井英彰さんに、...
テンメンジャンを使った「マグロユッケ」甘めの優しい味わい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
「新玉ネギの和風ビネグレットサラダ」煮切り醤油でコク出し
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のビストロ「スリジィエ」の山本延年さん...
ポテサラ風に食べる「おからサラダ」はヘルシーおつまみ!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
「キュウリとミョウガのシードル漬物」これはオトナの浅漬け
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
豆腐でエスニック!?何度でも作りたくなるヘルシーサラダ♡
 今回はおうちで簡単に作ることができるエスニックサラダをご紹介! 豆腐を使っているのでヘルシーに仕上がっているのもうれし...
ぐっち夫婦 2020-04-25 18:02 フード
春を感じる上品な濃厚さ「蛤と菜の花と大麦のヴァポーレ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
スイーツ好き店主が作る華やかな「ガナッシュタルト仕立て」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
「レンコンくわ焼き」皆が大好きな人気メニューを組み合わせ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・長堀橋「和旬 撫子」の卜部吉恵さんに、紅し...
「里芋のエビあんかけ」宝石箱のイメージで盛り付けて♪
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
アンチョビー感覚で「サバのへしことブロッコリーの炒め」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の創作和食店「やまだや」の高山和慶さん...